夜景撮影入門
はじめに
最近はデジタルカメラの普及や低価格化、高性能化により夜景を撮影する人も増えてきました。 また、携帯電話やスマートフォンのカメラ機能搭載もこの流れに拍車をかけているようです。 そういった技術的な向上はもちろんですが、夜景というものの認知度も大きく変わってきているのだと思います。 特にインターネットの普及により、多くの「夜景スポット」が紹介され、綺麗な夜景の見える場所には多くの人が訪れるようになりました。
美しい夜景をみた時、誰もがその感動を写真に収めたいと思うことでしょう。しかし、いざ撮ってみると真っ暗だったり、光がブレブレになっていたり、上手く撮れない事が多いようです。 そう言った事もあり、「夜景撮影は難しい」と思っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、これから夜景を撮影したいと思っている方&カメラ初心者の方に向けてカメラの選び方、撮り方を解説してみたいと思います。 通常の撮影とは方法がやや異なりますが、ちょっとしたコツを覚えれば簡単に夜景を撮ることができます。 専門的な用語は極力説明を付記しているので夜景撮影のお役に立てれば思います。
夜景撮影って難しい?
夜景撮影は一言で言えば 「"簡単だけどメンドクサイ"」 に尽きます。 夜景を撮るためには、一瞬のシャッターチャンスをモノにするような瞬発力も、モデルの表情を引き出すコミュニケーション力も必要ありません。被写体は基本的に静止しており、ゆっくり構えて撮影することが出来ます。
しかし、夜景は被写体が暗いためシャッターを長く開け、多くの光をカメラ内に取り込む必要があります。 昼間の撮影ではシャッターが開いている時間は数100分の1秒~数10分の1ですが、夜景は数分の1~数秒になります。その間はカメラがぶれない様にしっかり固定しなくてはいけません。 ブレを抑えるためには三脚を使うのですが、これが「荷物になる」「重い」「気軽に出かけられない」…と、まさにメンドクサイ代物なのです。
ここでは、三脚を使った撮影方法と使わないで撮る方法を併せて紹介しますが、三脚を使用した方が圧倒的に表現の幅が広がり、美しい夜景を撮る事が出来るので、いずれは三脚の購入、使用を視野に入れてみてはいかがでしょうか?
キーワード※長時間露光 - 「露光」と言うのはシャッターを開けて光を取り入れる事で、長時間露光とはその名の通りシャッタースピードを長く設定し、光を多く取り込むことによって通常よりはるかに光量の少ない夜景を撮る方法。夜景撮影の必須用語です。