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よくある失敗例

はじめに

ここでは夜景撮影時によくある失敗例を集めてみました。各章と重複する部分もありますが、対策も合わせて記述してありますので参考にして下さい。

真っ暗写真

真っ暗写真
作例.真っ暗写真

夜景撮影で一番多い失敗かと思います。光量の不足によって明かり以外の部分が真っ暗になってしまう失敗です。原因としてはいくつかあるのですが、主にシャッター速度が足りない事によるものです。

1.フラッシュを焚いたため

フラッシュを焚くとき、カメラは明るさは充分と判断し、シャッター速度を短く設定します。通常はフラッシュをオフにして撮りますが、人物などを夜景と一緒に写したい場合はフラッシュをオンにし、マニュアル露出でシャッター速度と絞りを設定します。マニュアル露出がない場合は露出補正をプラスにします。

2.設定ミス

撮影時の設定ミスの場合です。夜景モード以外ではうまく撮れない事が多いです。夜景モードでも暗い場合は露出補正やISO感度を上げるか、夜景モードよりシャッター速度の長くなるモード(花火モード、星空モードなど)を試してみましょう。絞り優先AEで撮っているなら露出補正をプラスに、Mモードで撮っているならシャッター速度を長く設定します。

3.カメラの限界

夜景スポットの中には明かりが非常に少なく、数十秒もしくは数分以上の露光が必要になる時もあります。そういった場所では高感度や絞りの調整だけでは充分な光量が得られない事があります。現在発売されているカメラではそうとう暗い場所でない限りこの様な事はあまりありませんが、郊外の高所から眺める夜景は明かりが遠く、光も弱いので注意が必要です。

手ブレ

手ブレ写真
作例.手ブレ写真

真っ暗写真と並んで夜景撮影時の最も多い失敗でしょう。こればかりは三脚や台などを使ってカメラをしっかり固定するしかありません。CDケースなどの硬いものを台代わりにするのも有効です。なお、撮った写真がブレているかどうかはカメラの液晶だけでは判断しにくいので拡大表示(4~8倍ほどでOK)を使って確認する事をお勧めします。(作例を800×600に拡大)

心霊写真?!

心霊写真
作例.心霊写真

露光中(シャッターが開いている間)に人物が通行したり、立ち止まったりする事で発生する現象です。被写体ブレの一種なのですが、半身のみが残ったりする事から心霊写真などと呼ばれます。もちろん霊的なものは一切ありません。人の往来を制限する訳にはいかないので、同じ場所から何枚も撮り直すと良いでしょう。また、シャッター速度を長くすることである程度この現象を回避する事ができます。人物が同じ場所でじっとしているような場合は回避できないので構図を変えるかあきらめるしかないでしょう。 (作例を800×600に拡大)

布被り

布被り写真
作例.布被り写真

ガラス窓のある場所からの夜景撮影では布などを被せて写りこみを防ぐというのは「建物内での撮影」で紹介しましたが、その時に被せた布がレンズを遮ってしまい、写真に写ってしまう事があります。広角レンズ使用時は特に気をつけて撮影しないとこうなってしまいます。しかし、ファインダーや液晶越しでは写りこみの度合いがわかり難いので布の被せ具合が難しくなります。面倒でも一枚撮るたびに写りこみや布被りをしていないかどうかチェックした方が良いでしょう。(作例を800×600に拡大)